2011/01/31

ハムレーくんで生ハムづくり2011

練馬区中村橋の木曾三岳奥村設計所に間借りするかたちで事務所を移して約2年になります。
そもそも中村橋に来た理由の一つに「生ハムを自分の手で作ってみたい」ということがありました。
奥村先生とまことさんは30年も前から生ハムづくりを手掛けていて「ハムレーくん」と名づけられた燻製の機械まで作ってしまいました。

「ハムレーくん」というネーミングは生ハムを冷燻で作るというところからきています。生ハムには温燻と冷燻があり、温燻は割と簡単にできますが、冷燻に関しては煙を冷やしたり、肉の温度管理が難しいなど素人が製造するのは不可能に近いといわれています。そんな冷燻の機械を奥村先生が持ち前の熱と空気をうまくデザインすることで作り上げました。

このデザインはOMソーラーや暖炉での取り組みと同様に大変興味深く、いつかその生ハムを食べてみたい!自分で作ってみたい!とかねてから思っていました。

そして昨年念願がかない9kgの生ハムを作ることができました。自分で手掛けた生ハムの味はもちろん格別のものでありましたが、思いのほか苦労もあり、機械があるからといって簡単にできるものでもありませんでした。今年再び挑戦するにあたって、リアルタイムでレポートしていきたいと思います。



使用する肉は昨年同様、北海道の寧楽共働学舎から取り寄せて昨日クール宅急便で届きました。
今回は昨年の半分で4.5kgにしました。内訳はバラ1.5kg、モモ1.5kg、ロース1.5kgです。

共働学舎は自由学園出身の方が設立した農場で、肉体的あるいは精神的にハンディのある人によって運営されている農場です。寧楽が豚、新得が牛、信州/南沢では牛・山羊・鶏のほか野菜も作っているようです。新得には象設計集団が手掛けた建物もあるようです。

2011/01/18

奥村まことのブログ

私の事務所は練馬区中村橋の木曾三岳奥村設計所に間借りさせてもらっています。
奥村昭雄さん、まことさんと毎日顔を合わせながら、お昼ごはんを一緒に食べたり、お茶したりしながらいろんなお話も聞けて、とても楽しい仕事場です。
また仕事場の紹介もいずれしたいと思っていますが、今回は取り急ぎ奥村まことさんがブログを始めたということをお知らせします。


2011/01/17

小室の家(1994)

先日の梶ヶ谷の家(2001)の記事で棟ダクトとハイサイドライトを組み合わせたデザインを紹介したが、それ以前にも同じようなことをやった家があるので紹介しよう。
小室の家は、まだ僕が大学を卒業して間もないころに設計を担当した家である。当時モダンリビング誌No.100(1995)に掲載されている。



設計:石田信男設計事務所 石田信男 + 徳田英和
施工:中野工務店
竣工:1994年
OMソーラーの集熱屋根は、太陽高度の低い冬に合わせて7寸勾配と少々きつくしている。そして北側隣家に配慮して、北側屋根を長く低く抑えている。この北側屋根を利用して、夏の夜に夜間放射冷却を利用するために、OM同様の軒先空気取込口、屋根面下の空気層と小さい棟ダクトと小さいファンを装備した。外気温より少し涼しい空気を寝室に吹き出して、夏の夜にクーラーの代わりにしている。
当時はまだ、夜間放射冷却の効果が期待できることが話題になったばかりの時期であったが、OMのガラスなし集熱面が大きいほど放射冷却が大きいことはわかっていて、この家の場合はガラスなし集熱面が少なかったので意図的にOMと区別して北面を使ってみたのである。


梶ヶ谷の家同様棟ダクトを三角形で特注でつくり、トップライトの光を反射させて下の階へ光を降り注いでいる。また左の写真の正面にある本棚の一列を立下りダクトとして利用している。
写真をクリックして拡大して見ていただくとわかるのだが、実は本棚の手前に階段がある。
本棚の棚板が延長して階段の段板になっていて、もう片方は鉄筋で吊っているので、透けて感じて部屋が広く見えるのである。

Jah Cure - Unconditional Love (Ft. Phyllisia Ross)


毎日寒い日が続きますが、南国ジャマイカでなぜか冬に似合うような哀愁を漂わせているジャー・キュア。アコースティック・ギターがかっこいいです。

2011/01/13

小さな家。計画


小さな家。計画のプロダクトハウスNo.005「半農半居~板倉づくりのエコハウス」に開発者I.N氏のパートナーとして私も設計に参加している。
予告情報 第1回「開発者談」、第2回「間取り」につづいて、 第3回「外観・内観」が公開されている。
次回は開発者I.N氏を紹介するとのことです。
「エコ・性能にも明るいI.N氏」とはいったい誰なのか。(笑)
お楽しみに...。

梶ヶ谷の家(2001)

昨日書いたチルチンびと別冊35「OMソーラーの家づくり」の中の「Iさんの家」は、竣工当時に新建築住宅特集2002年5月号に掲載されています。 

 



設計:石田信男設計事務所 石田信男 + 徳田英和
施工:広・佐藤工務店
竣工:2001年

1階は中央に通り土間を設け、玄関から靴を履いたまま庭に抜けられるようになっています。
通り土間右手は子世帯のスペース、左手は予備室、工作室、納戸、駐車場があります。
鉄骨階段を上って、2階はブリッジ右手が親世帯の広間、左手が親世帯の寝室、書斎、水まわりがあります。


この家は奥行が深めなのでハイサイドライトを設けました。そこで3角形の棟ダクトをイソシアヌレート板で製作して、イソシアヌレート板のアルミコーティング面をそのまま見せて、ハイサイドライトの光を反射させています。OMソーラーの家の設計の面白さは設備のデザインが建築のデザインでもあるところではないかと思います。棟ダクトが設備的な意味の他に建築的にも意味を持っているというところが面白いなぁと思ってやっています。



OMソーラーの家は普通の家より乾燥しやすいということがいわれています。
一般的には室内に観葉植物を置いてまめに水やりをしたり、室内に洗濯物を干すなど、生活の工夫でそれほど大きな問題はありませんが、この家では基礎スラブの立下りダクトの出口に加湿用のピットを設け、水を張り、OMの乾燥空気が水面をなめて加湿されてから床下空間に広がるようにしています。水が減ると自動で補充するようボールタップも設けています。
加湿用ピットはちゃんと掃除をしてもらえるようタイル張り、それも真っ白いタイルにして汚れが一目でわかるよう工夫しました。



構造的には石田事務所の得意とする国産小径木を使った板倉構法です。板倉構法は杉の60ミリの板を桧の21ミリ角の楔で縫った壁を作り、真壁の柱間に落とし込んで耐力壁にする構造です。
この家では野地板も壁と同様に杉の60ミリの板倉としています。
杉材は60ミリあると少し断熱性能がありますが、それだけでは足りないので外側に炭化コルク30ミリを入れて両方で断熱性能を十分なものにしています。

最後に、旧OM研究所(現自然エネルギー研究所)がやっていたOMフォーラムWEBで、アトリエフルカワ・古川泰司氏にこの家をレポートしていただいたディテールハントの連載がまだアーカイブに残っていたので、興味のある方はこちらもご覧ください。


梶ヶ谷の家1
梶ヶ谷の家2
梶ヶ谷の家3

Sugar Minott - Smile


昨年惜しくも他界してしまったシュガー・マイノット 。名曲をいっぱい残しているが、僕が好きなのは1988年Steely & Clevieプロデュースのこの曲。


こちらは同リディムでレディ・Gとのコンビネーション。絶品である。

2011/01/12

チルチンびと別冊35「OMソーラーの家づくり」


昨年12/29発売のチルチンびと別冊35「OMソーラーの家づくり」でOMソーラーを手がける建築家リストに小さいですが紹介していただきました。(P.82)



それからこの本には石田信男設計事務所在籍時に設計を担当した2001年竣工の「Iさんの家」も紹介されています。(P.30)



この家は延べ面積67坪の二世帯住宅です。通常二世帯住宅というと将来の体が不自由になったときの事を考えて1階に親世帯、2階に子世帯が住まうケースが多いですが、親世帯のIさん夫妻から「どうしても眺めのいい2階に住みたい!」というご要望というよりは新しい家への熱い思いをお聞きして、この家では2階に親世帯、1階に子世帯と逆にしました。

設計から10年の時を経て、写真左ページのIさんご夫妻の当時と変わらず元気そうで楽しそうに生活されている様子を見られて設計者としてはうれしい限りです。

ALAINE - UP

うっかりしていると、あっという間に一週間経ってしまいますね。
忙しいけど、どんどんUPしていきます。



2010年 CR203 RECORDS。

2011/01/05

ガレット・デ・ロワ

ガレット・デ・ロワとは「王様のガレット」という意味で、フランスで1月6日公現節に食べるお菓子です。元々はお菓子の中にそら豆を1つ入れて焼き、切り分けた時に当たった人が王様になって王冠をかぶり祝福を受けます。

食べ始めてから説明を読んだので手遅れでしたが、本来は明日食べるものだそうです。中村橋YOUのガレット・デ・ロワにはそら豆の代わりにアーモンドが入っていました。そして紙の王冠もちゃんと入っています。

明けましておめでとうございます

今年もこんな感じでゆる~く始めます。


いつ聴いてもいい感じのべレス・ハモンド。
Beres Hammond - One Life To Live (Classic Riddim)
2010年 No Doubt。